170620

アスベストは、日本で多種多様な工業製品に利用され、高度経済成長期に日本中のビル、住宅の建築現場で欠かせぬ資材となった。ところが、吸うと肺がんや中皮腫になりやすいと海外で禁止が相次ぎ、被害が日本国内でも現実になった。11年前に国内でも全面禁止となったが、禁止前の古い建物は280万棟もあり、これから続々と解体時期となる。高度経済成長期から遅れて表れた公害である。

170619

受動喫煙の対策を強化する健康増進法改正案は今国会に提出されなかった。飲食店での禁煙は今や世界のすうせいである。自民党は2020年の東京五輪に向けてと共謀罪法を強引に成立させたのに、同じ理由で規制を図る飲食店での禁煙は腰が引けている。自民党議院員にこそ、防煙教育が必要なようだ。

170618

福島県矢祭町では、放射能汚染の県外避難を解消すべく、町内の遊休地を沿岸自治体の機能と避難者受け入れ地にする構想があったが、頓挫した。県は、矢祭町が放射性廃棄物を受け入れてくれると勘違いしていたためだ。実現していれば、児童生徒に対する避難先でのいじめも、なかったのではないかと思うと、口惜しい。

170507

福島県国見町に道の駅国見あつかしの郷がオープンした。地元食材を利用した郷土料理やスイーツを提供し、宿泊用客室も備えている。知名度は高くないが、町や周辺には名所や旧跡が数多く点在している。駅名は奥州合戦の主戦場となった国史跡あつかし山防塁にちなんでいる。源頼朝率いる鎌倉軍を迎え撃った奥州藤原氏が築いた二重の堀だ。この闘いで頼朝が勝利し、全国統一を果たし、武家社会の幕が開く。

170430

大型化連休が始まり、就職や進学など新たな環境に身を置いた若い人にとっては、一息つくときだろう。ゼロからの一ヶ月で気苦労も多かったのではないか。でも、自分がいつかこの地の全ての人の力になることを信じて、根気強く日々努力を積み重ね、一歩ずつ成長していこう。

170506

山形県の合宿免許が首都圏の若者から熱い支持を得ていると知ったのは30年前だか、最近ひょんなことから再認識した。それは、三月以降に山形県内で流行したはしかだ。発端は置賜地域の自動車教習所だった。日本土着のはしかは国内で確認されておらず、集団感染の原因は海外から持ち込まれたウィルスだ。感染防止には予防接種が最も有効のため、既住歴や接種歴の確認が大事。

170502

仙台市立中学生の自殺が、三年間で三人目となった。わが子はなぜ自ら命を絶ったのか。遺族の親の悲痛な問いだろう。その理由を求め、裁判を起こしたり、市教委に再調査を訴えている。事実一つを知るにも学校の壁は厚い。2015年に中学生が自殺した福島県矢巾町では先月町いじめ防止対策条例が施行された。住民あげて子供を見守る取り組みという。学校、家族、地域が再びつながらなくてはならない。