170707

日本とEUのEPA交渉で、ワインの関税を即時撤廃し、EUは日本酒のかけている関税もなくす方向である。日本の関係者はピンチの危とチャンスの機のはざまで揺れている。日本酒メーカーは好機と捉え、ワインメーカーも商品の差別化でこの難局に立ち向かおうとしている。グローバル経済のもと、うまい酒にありつくためには身を削る譲歩も必要だ。

170704

世界最高峰のツアー大会を制覇したテニスの杉田選手は、かつて仙台市北西部の団地に住んでいた。通う学校こそ違え、卓球の福原選手と同学年だった。二人の歩みは相似形といえるが、もしも違いがあるとすれば、それは「世界」の一流に躍り出る時期だったかもしれない。大学で机を並べてから苦節10年。杉田選手がようやく同級生に肩を並べた。「まだまだ上にいける」と抱負を述べる努力の人の底力は計り知れない。

170702

10万枚を販売したデビュー曲あいたいなど、これまでシングル三枚を発表した新庄市出身の渡部さんは多くの試練を味わっている。高校時代、バスケ部に所属し全国大会に立つ力を備えながら、けがを恐れる自らのプレーに限界を感じ、競技者の道を断念。その後、看護師を志したが、うつ病を患い専門学校を退学した。全国を転々とする日々を送っていたが、放浪先で歌声を絶賛され、歌手になろうと決意。テレビのカラオケ番組で脚光を浴び、デビューした。歌は人生経験が出ると語っているが、実年齢以上に成熟した歌声の響きは、多感な時期の苦悩と挑戦のたまものであろう。

1606255

 

ヘレン・ケラーは初来日のときに、秋田犬を連れて帰った。初めて海を渡った秋田犬はすぐ病死してしまったが、再度日本から送り、こちらは長生きした。海外でAKITAといえば、秋田県でなく、秋田犬を指すほど知名度が高い。秋田市は秋田犬と触れ合える施設の整備を計画しており、秋田犬が観光客誘致の切り札となるかもしれない。

170626

東北新幹線がきのう開業から35周年となった。2010年に東京から新青森まで全線開業となった。盛岡以北の延伸着工は1991年。当時の北村青森県知事は役人から無駄金になると侮辱されながらも、実現を訴えてきた。新幹線が北海道までつながったのは昨年三月。観光客が津軽海峡をも越えて行き交う風景を、北村さんはどう眺めているだろうか。

170623

将棋界にひときわ輝きを放つ伝説が誕生した。藤井四段が公式戦最多連勝記録の28に並んだ。挑戦権を得られるA級に入れば史上初の10代で名人になる可能性がある。ぜひ、新たな高みへ挑み、いまだ見ぬ景色を見せてほしい。

170621

都道府県別死亡率調査で青森県がワーストだった。阪神・淡路大震災のあった1995年を除き、1975年からずっとワーストである。県民の塩分摂取量は1日平均11gもあり、目標としている8gには届かない。県の担当者は野菜の摂取と禁煙、健診の受診率向上を呼び掛けたいと躍起だ。