170409

校外活動における教師の務めは生徒を無事に帰すことだ。栃木県大田原高山岳部で登山講習中に遭難事故で多数の生徒が犠牲になった。救助された生徒が、雪が降り続く悪天のなか、登ることに不安を覚えたと語っている。この不安こそ命が発する安全のセンサーであり、大人が正常な判断をしなければならない。

170407

古里と家族から離れて苦しむ原発事故の自主避難者に対し、行政はまるで他人事のように冷たい対応をとっている。自主避難者への住宅無償提供の支援を3月末で福島県が打ちきった。今村復興相は国の責任を問われると、自主避難者の責任だと記者会見で発言した。その後、国会で謝罪したが、国の本音が垣間見えた。

170406

東日本大震災の復興事業で、談合が行われた疑いが強まったとして、公正取引委員会がゼネコンに対し立ち入り検査を実施した。しかも、震災絡みでは、高速道路復旧工事費で有罪判決を受けたばかり。被災地は今とにかく震災前の姿を取り戻そうと誰もが力を振り絞っている。だからこそ、国は13年から復興特別税を注ぐ。公正な自由競争を妨害する談合は到底許されない。

 

170405

テロや紛争で犠牲となるのは、常に民間人である。ロシアのサンクトペテルブルクの地下鉄で自爆テロとみられる爆発が起き、多数の死亡者や重軽傷者がでた。プーチン大統領の出身地で里帰り中の事件であり、ロシアが内戦に介入するシリアなどとつながりのある者の企てとの見方も浮かぶ。同日、シリアではロシアが支援する政府軍の空爆で多数の市民が犠牲となった。一般市民が常に犠牲となるのは痛ましい。

170404

既に仕事で失敗し落ち込んでいる新入社員へ次の言葉を贈りたい。失敗し落ち込むことがあっても、肝心なのは間違いの原因を追求し、次につなげることである。これは、羽生選手が説いている言葉だ。先日のフィギュアスケートの世界選手権でショートプログラム5位からフリーで世界最高得点を更新する演技で逆転優勝した。何かとミスが多くても、地道な一発逆転の夢を捨てないべきだ。

170403

原発避難指示が解除されても、生活環境はすぐには元に戻らず、地域再生も始まったばかりだ。原発事故で避難を余儀なくされた女性農業者らでつくるNPOの活動の一環として、飯舘村特産カボチャの種を絶やさぬよう避難先で農地を開墾し、栽培を行なっている。避難指示が解除されても、当面戻らないが、その後は飯舘村でカボチャの実証栽培に取り組む。住民のぶれない信念が苦難の道を切り開く。

170402

先日、千葉県の排水路脇で女子児童の遺体が見つかった。児童が犠牲となった過去の事件をきっかけに、子供たちが犯罪に巻き込まれないよう警視庁は防犯標語「いかのおすし」の歌をアニメで作成しウェブサイトで公開し啓蒙活動を行っている。

 ただし、子供が自分の身を自分で守るには限界がある。見守りや見回りなど地域住民の取り組みがあってこそ、子供たちの安全安心は厚みが増す。